一般の方へ

 整形外科は運動器の疾患や外傷を治療する診療科です。運動器とは脊椎と四肢からなり、移動、整容、食事摂取など人間生活の基本からスポーツや芸術活動などを支える大切なインフラであります。これが障害されると生活の質(quality of life: QOL)が大きく損なわれ、人間らしい暮らしができなくなります。

教授

国民生活基礎調査では日本人が訴える症状の上位第1〜5位には男女ともに、「腰痛」、「肩こり」、「関節痛」といった運動器の三大症状が含まれ、いかに整形外科を必要としている患者さんが多いかがわかります。また、運動器は加齢とともに老化の影響を受けて障害されてきます。これをロコモティブ・シンドローム(ロコモ)といい、「要介護になる」リスクの高い状態と定義されています。ロコモからの脱却のために、整形外科を受診される運動器疾患の患者さんは毎年増加の一途を辿っています。

 獨協医大整形外科では、脊椎外科、関節外科、手外科、スポーツ整形外科の4つの診療グループにわかれ幅広く運動器疾患を取り扱っております。脊椎外科では治療の難しい脊柱変形(側弯症、後弯症など)の患者さんを全国各地から受け入れ、困難な手術治療に取り組んでおります。その対象は乳幼児から超高齢者のすべての年齢層に及び、脊柱変形手術の件数は大学病院としては全国一、二位を誇っています。もちろん、脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、靱帯骨化症などの一般的な脊椎手術のすべてに対応しています。また、安全かつ体の負担が少ない治療を目指し、低侵襲手術やコンピュータ支援手術を積極的に取り入れています。関節外科はロコモの最大原因の一つである変形性関節症を主要テーマとし、多くの人工関節手術や骨切り術を行っています。スポーツ整形外科チームは膝や肩のスポーツ障害に対する靱帯再建術その他の内視鏡手術を精力的に行っています。ドクターヘリを擁する獨協医大病院では重度多発外傷患者の受け入れも多く、切断四肢(指)の再接合術や脊椎脊髄損傷の診療実績も豊富です。診療実績や運動器疾患の詳細は各診療グループのページをご覧下さい。
 このホームページをご覧いただいた全国の患者さん、獨協医科大学整形外科は皆様をお待ちしております。