脊柱班

 獨協医大脊柱班の主要な対象疾患は、高度な治療技術を必要とする脊柱変形(側弯症・後弯症など)です。乳幼児側弯症から中高齢者の成人脊柱変形、症候群性側弯症など幅広い脊柱変形に対する矯正手術を前方法、後方法、前後方法、グローイング・ロッド法などあらゆる脊椎外科手技を駆使して行っています。特に、手術管理の難しい年少児に対する手術は、麻酔科や小児科との良好な連携の元に、安全かつ長期的視点を持って取り組んでいます。
 また、救命救急センターにドクターヘリにて搬送される脊椎脊髄損傷や、悪性腫瘍、膠原病、循環器疾患、感染など他科疾患を合併した脊椎疾患に対しては、身体への負担を軽減させる低侵襲手技を最大限取り入れながら、大学病院としての強みである、より安全で効率的な集学的治療の実践を心掛けています。
 脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、変性すべり症、頸髄症などの頻度の多い変性疾患症例に対しても、栃木県内の関連病院と連携し、地域医療の最後の砦としての役割を果たすべく、最先端の治療を提供できるように日々努力しております。

整形外科

参考症例

脊柱変形

先天性側弯症(2歳・女児)
先天性側弯症(2歳・女児)

骨が小さく脆弱な年少児には、osteointegrationを応用したfoundation手術を先行させることにより、良好な矯正が可能

思春期特発性側弯症(14歳・女子)
思春期特発性側弯症(14歳・女子)
思春期特発性側弯症(17歳・女子)
思春期特発性側弯症(17歳・女子)

前方矯正術を適応させることにより、良好な変形矯正と、大幅な出血量低減が可能

成人脊柱変形(62歳・女性)

近年、症例数の増加が著しい成人側弯症は、体の変形に加え、痛みや神経症状、呼吸・消化器症状などを伴い、QOLを著しく低下させます。変形は硬く、骨粗鬆症により骨質も悪いため、矯正には高度な技術を要します。

成人脊柱変形(62歳・女性)
成人脊柱変形 + 特発性血小板減少症(69歳・女性)
成人脊柱変形 + 特発性血小板減少症(69歳・女性)

血液内科の協力により手術時の血小板数を増やし、最小侵襲技術 (XLIF) を応用した変形矯正手術を施行。同種血輸血なしに目的を達成。

重度乳幼児側弯症 + 拘束性肺障害

乳幼児の重度側弯は放置すれば重篤な拘束性肺障害のため長期生存は望めません。

重度乳幼児側弯症 + 拘束性肺障害

Osteointegration手術を先行させたグローイング・ロッド法。側弯矯正と身長増加を図り、十分な胸郭ボリュームも獲得。麻酔科、小児科、皮膚科との連携で困難な治療に成功。

転移性脊椎腫瘍 + 甲状腺髄様癌(46歳・女性)
転移性脊椎腫瘍 + 甲状腺髄様癌(46歳・女性)

脊椎悪性腫瘍に対するtotal en-bloc spondylectomy。脊椎を一塊として摘出。術後2年のPETでも局所再発なく、家庭生活に復帰。

転移性脊椎腫瘍 + 乳癌(60歳・女性)
転移性脊椎腫瘍 + 乳癌(60歳・女性)     

脊椎インプラントを用いて頸椎を固定した後に、放射線治療を施行。関係各科とタイアップした、癌患者のQOL改善を目的とした治療

レックリングハウゼン病に伴う側弯症
レックリングハウゼン病に伴う側弯症 レックリングハウゼン病に伴う側弯症

脊柱再建術の良好な長期成績をinternational journalのSPINEに報告

脊椎手術・低侵襲化への取り組み

背筋障害予防のためのオリジナル手術 Mini-Open TLIF の開発

背筋障害予防のためのオリジナル手術